
暖かくなってきたからドライブでも行こうと思っている人、洗車は済んでいますか?今年は雪道を走らなかった人も、油断は大敵。春に絶対やるべきクルマのメンテナンスを伝授します。桜がクルマにとっては“厄介者”になることも、お忘れなく!(モータージャーナリスト/安全運転インストラクター 諸星陽一)
冬の終わりは必ず洗車!
融雪剤の“塩”を落とそう
「スノードライブの後はしっかり下周りを洗いましょう」と聞いたことがあると思います。道路の凍結を防ぐために撒かれた融雪剤が、クルマのボディに付着するとサビが誘発されやすいからです。
東京近郊などはあまり雪が降らなかった2024~25ウィンターシーズン。今年は雪道を走らなかったから、春メンテナンスは楽々だなと思っていませんか? その油断が、クルマの傷みにつながります。
融雪剤は、雪が降る前に道路に撒かれることが多いのです。融雪剤とは、いわば“塩”のこと(塩化カリウムなど)。3月4日に首都高などで大雪を警戒して計画的な通行止めが行われました。この時に、首都圏でも多くの場所で融雪剤が撒かれています。この前後にクルマに乗った覚えのある人は、融雪剤の上を走っている可能性が高いです。
今のクルマは防錆塗装がしっかりしています。だから簡単には錆びませんが、ボディに塩が付いているのは、気分のいいものではありません。それに、実はボディよりもマフラーのほうが融雪剤に弱いのです。ボディはしっかり塗装されていますが、マフラーは塗装されていませんよね。
なので、冬の終わりには下周りを洗車しましょう。最近は自動洗車機のオプションメニューに下周り洗車が設定されていることもあります。
コイン洗車場で下周りを一気に高圧洗浄するのもおすすめ。スプレーガンは、長いタイプのほうが下周りは作業が楽です。下側からはもちろん、マフラーなどは上側からもしっかりスプレーして汚れを落としましょう。サスペンションのスプリングなども忘れずに洗いましょう。
さて、そろそろ桜の季節ですが、クルマにとっては桜の花びらが、実はかなりやっかいな存在だということをご存じでしょうか?