クルマを運転する際の道案内として、スマホの地図アプリに頼る人も多いでしょう。「もはやカーナビは時代遅れ」との声もありますが、一方で、Googleマップに頼る運転に不安も残りませんか? クルマの専門家が、「Googleマップで十分」説を多角的に検証します。【前後編の後編】(モータージャーナリスト/安全運転インストラクター 諸星陽一)
>>前編『カーナビは時代遅れ?それでもGoogleマップにない「最大の利点」とは?』から読む
カーナビvs.Googleマップ
本当に便利で安全なのはどっち?
本稿の前編では、まず、純正カーナビのメリットとデメリットを考えてみました。この記事(後編)では、いよいよカーナビvs.Googleマップを徹底検証していきましょう。
スマホのGoogleマップを運転時の道案内に使う場合、スマホを専用ホルダーに固定して使いますよね。スマホホルダーの取り付けは、吸盤式が多いです。純正カーナビのようにインダッシュできれいに収まっている状態と比べれば、スマホホルダーによる装着は見栄えが良くありません。
現代のクルマのダッシュボードは平面部分がほとんどないデザインで、表面のシボも複雑かつ立体的で吸盤が貼り付きにくいため、フロントウインドウのガラスに吸盤を付けているパターンも結構見かけます。しかし、これはアウト! スマホホルダーの吸盤をフロントウインドウに取り付けるのは「違法」で、取り締まりの対象となります。もちろん、運転中の手持ち操作が違反であることは、言うまでもありませんね。
実は、スマホをホルダーに固定せずに使う方法もあります。クルマ側のモニターがApple CarPlayやAndroid Autoに対応していれば、スマホとモニターを接続してスマホの画面を車載モニターに映すことができるのです。仕様にもよりますが、モニター側で操作できるものもあります。
とはいえ、Apple CarPlayやAndroid Autoでモニターと接続してしまうと、スマホの使える機能が制限されることもあり、あえてモニターには接続せずにスマホホルダーを使う人が多数派です。
それでは、いよいよ本題です。カーナビとGoogleマップ、両者の違いを比較しながら、「カーナビ不要、Googleマップで十分」説を多角的に検証してきましょう。