
体調不良を理由に、お笑いコンビ・ダウンタウンの浜田雅功が芸能活動を一時休養すると発表した。昨年1月から松本人志が活動休止しているが、ダウンタウンが二人そろって復帰するのはいったい、いつになるのか。さまざまな声が相次ぐ中、改めて二人が残した功績を振り返ってみたい(敬称略)。(ライター 橋本未来)
唯一無二とも言える
共演者をこき下ろす芸風
ダウンタウンがこれまでにない笑いを生み出し、芸人として新たなスタイルを確立したことは今さら言うまでもないが、まだまだ発掘されていない功績も多い。
その一つに、テレビ番組に登場したゲストを「徹底してこき下ろす」芸もあるのではないだろうか。ダウンタウン出現以前も、明石家さんまがアイドルを泣かせたり、ビートたけしが大物俳優に毒舌を吐いたりすることはあった。が、ダウンタウンの場合はコンビそろって、しかも相手を選ばず出演者を「平等に」こき下ろすことを徹底した。
大物でも容赦しない好例では、ダウンタウンが『FNS27時間テレビ』(フジテレビ /1997年)の総合司会を担当したときのこと。中継で登場したさんまに、間髪入れず「散髪、失敗しましたね」と松本人志が言い放った。あるいは、『ダウンタウンのごっつええ感じ』(フジテレビ/1991年~1997年)に登場した、大先輩の故・内海好江に「ババア、話聞け」と浜田雅功が突っ込むなど、枚挙にいとまがない。

そうした芸風が顕著に表れていたのが、お笑い畑ではなく、音楽アーティストが数多く出演した「HEY!HEY!HEY! MUSIC CHAMP」(フジテレビ/1994年~2012年)だ。ざっと、まとめると、このような発言を毎週のように連発していた。
●黒いレザー生地の衣装で登場したSPEEDに対して……
「そんな服、オカンがニチイで買うてきたで」(松本)
●「若い頃は、髪の毛があった」という松山千春に対して……
「そんな、つくねみたいになる前ですよね」(松本)
●リリースした曲の長さを説明する、西端さおりに対して……
「いや、半(分)曲ぐらいでええわ」(松本)