「私が終わる、私が始まる」というテーマの中で
いよいよ、プレミアグループの入社3年目社員による、ミュージカル作品発表の時間が訪れた。各チームの代表がじゃんけんで発表の順番を決め、創作作品を披露していく。
研修のテーマが「私が終わる、私が始まる」のため、全チームとも、登場人物が気づきを得て変化していく展開が共通していたが、物語の設定はもちろんのこと、セリフやダンスといった表現方法がさまざまだった。主人公が現在と過去の世界を行き来したり、演者が客席に降りてきてアピールしたり……チームごとに創作の工夫がたくさんあった。私は、企業研修の取材者というよりも、エンタテインメントの一観客として、彼ら彼女たちが創る世界に引き込まれていった。
すべてのチームの発表終了後に、藤田さんが私に教えてくれた。
「中間発表とほぼ同じ内容だったのは1チームだけでした。ほかの3チームは変わりましたね。厳しいことを言われたチームほど、『問題点を解決しよう!』と努力したようです」(藤田さん)
ステージでは、参加者(研修受講者)たちを前に、審査員の講評が行われた。最初は、田中さんだ。
「研修の始まりから、皆さんが行うプロセスをずっと見てきましたが、特に中間発表からは、皆さんの変化していくさまがすごかったです。創作した物語を通して、『(自分が)変わっていきたい』という気持ちを観客に訴えるだけでなく、自分自身にも『(自分が)変わっていきたい』ことを言い聞かせているようで、私たちに、その思いが伝わってきました」(田中さん)

続いて、株式会社VALUE 執行役員の池内信弘さんが口を開く。
「一人ひとりが葛藤している姿を見せていただきました。皆さんがこの研修で見せた姿勢、つまり、私たちに訴えかけてきたものを職場で出せたら、また一歩、現状を打破できるのではないか――そう感じさせてくれる演技でした」(池内さん)
最後に石川さんが、「頭で考えて、理屈だけでやっていくのではなく、『いいな』と思ったり、『いやだな』と感じたりする皮膚感覚も大切にしてください。そして、仕事において、果てしない可能性を見出してください」と、メッセージした。
熱心に耳を傾け、時折うなずきながら、審査員の言葉を心に刻む研修受講者たち――その表情には「やりきった感」があった。