「社員全員に買って配りました」
「入社する人への課題図書にしています」
そんな声が多数寄せられているのが、書籍『ベンチャーの作法 -「結果がすべて」の世界で速さと成果を両取りする仕事術』です。
転職エージェント「キープレイヤーズ」代表の高野秀敏さんが、1.1万人以上のキャリア相談、4000社以上の採用支援の経験から、ベンチャー流の「結果を出す働き方」をまとめました。“きれいごと”抜きの仕事論に、「結局、すべての仕事で大事なのってコレだよね」と、社員や経営者、ベンチャーや大企業を問わず、共感する人が続出する異例の反響となっています。
この記事では、本書より一部を抜粋・編集し、「最後に勝つ人の思考法」についてお伝えします。

「差別化」よりも大切なこと
多くの人は、ビジネスの世界で勝つには「差別化」が必要だと考えます。
他の商品やサービスにはない、「明確に差別化された強み」が必要だと。
ですが、差別化以上に大切なことがあります。
「最後に勝つ」企業は、何をしたのか?
かつてはベンチャーとして誕生し、今では各分野を席巻しているFacebookやGoogle、Microsoft、Appleでさえ、市場には後発で参入しました。
彼らは差別化された価値を生み出したから成功したわけではありません。
圧倒的な速さと量で、既存の価値の改善・改良を繰り返したからです。
「0→1」の発明ができなくても、誰かが発明した「1」を圧倒的な速さで「10」に育てることができたら、最終的な勝者になることができます。
楽天も大事にする「スピードが命」というマインド
「スピード!! スピード!! スピード!!」
楽天の三木谷浩史さんが、自社の行動指針のひとつである「成功のコンセプト」として掲げている言葉です。
3回唱えるくらい、「スピードが命」というマインドを全社員にインストールしてほしいと願っているのでしょう。
「他社が1年かかることを1ヵ月でやり遂げることが重要だ」とも示しています。
これほどではなくとも、スピードを重視してほしい気持ちはすべてのベンチャー経営者の本音です。速さだけが、ベンチャーが大手企業に対抗しうる唯一の手段だからです。
(本稿は、書籍『ベンチャーの作法』の内容を一部抜粋・編集して作成した記事です。書籍では他にも「なにがあっても結果を出す人の働き方」を多数紹介しています。)