ずば抜けて実務能力が高くなくても人より成果を上げられる人は何が違うのか。
今、ビジネスパーソンから経営者まで数多くの相談を受けている“悩み「解消」のスペシャリスト”、北の達人コーポレーション・木下勝寿社長の『「悩まない人」の考え方』と『時間最短化、成果最大化の法則』がベストセラーとなっている。
木下氏は「私は実務能力がずば抜けて高いわけでない。だが①悩んでいる時間の短さと②タスク管理能力の高さだけは突出しているかもしれない」という。①と②にそれぞれ対応したのが上記2冊。そこで「ここ20年以上悩んでいない」という著者を直撃。今回は「成功者がしている1つの習慣」だ。(構成/ダイヤモンド社・寺田庸二)

成功者がしている1つの習慣とは?
よく「習慣」が変われば人生が変わる、といわれる。
私にも上場企業の社長友達がたくさんいる。
彼らを見ていると、成功者がしているたった1つの習慣が見えてきた。
それは、「常に謙虚でいる」ということ。
驚くほど多くの成功者の共通点なのだ。
仕事で成果を上げると、まわりからチヤホヤされる。
すると、「自分はなんでもできる」「俺ってすごい」と万能感を味わってしまい、慢心する。
ただ、あるとき、仕事ができる人は「評価の“横持ち”はできない」と悟るようになる。
「評価の横持ち」とは、社内でいくら出世したとしても、社外ではまったく関係なく、飲食店などで「俺は●●社の●●部長だ」といばっても何も意味がないことだ。
また、対外的に有名な経営者でも、社内の部下から見て、「いつも社長は不機嫌」「指示があいまい」「指示が矛盾している」というなら、部下の社長(上司)の評価は最悪になる。
また、どんなに仕事ができても、家庭で「家事をまったくやらない」「奥さんへのねぎらいの言葉を一切かけない」「生活費の多くをギャンブルに費やす」「休日も仕事ばかり」「子どもの教育に一切関わらない」「家の掃除をしない」ということだと、奥さんの評価も得られないどころか、しまいには三行半をつきつけられるだろう。
常に謙虚でいよう
つまり何か1つ成果を出したからといってそれがすべてに効くわけではないのだ。
成功者は成功すればするほど、「評価の横持ちはできない」ことを痛感する。
それはまわりに自分より大きな存在がいて「自分はまだまだだな」と自分に牽制球を入れているからだ。
長期的に成功している人は自然と謙虚になっていく。
今、自分は成功者ではないと思っている人も、まずは「常に謙虚でいる」ということを習慣づけていくと、一歩ずつ成功者に近づいていくだろう。
(本稿は『「悩まない人」の考え方――1日1つインストールする一生悩まない最強スキル30』の著者による書き下ろし記事です。)