
ホンダの青山真二取締役代表執行役副社長が、懇親会の場での不適切行為により辞任した。青山副社長は社内外が認めるホンダのキーパーソン。青山氏の退場でホンダは「2つの痛手」を背負う。一体何か。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)
日産との統合のキーパーソンであり
「リスクマネジメント」担当だった青山氏
「二輪事業本部長をやって、北米事業を仕切り、四輪事業本部長もやった。こんな人は他にいない」。自動車業界関係者は遠くを見つめる。ホンダは“キーパーソン”を失った――。
4月7日、ホンダは青山真二取締役代表執行役副社長が、懇親の場において不適切な行為があったとの訴えを受けていることが発覚し、辞任したと発表した。
青山氏について、ホンダ幹部は「お酒好き」と評するが、具体的にどんな問題行為があったのか、ホンダ広報部は「被害者のプライバシーを守るため、公表を控える」として詳細は明かしていない。いずれにせよ、「リスクマネジメントオフィサー」である青山氏自身が、お粗末な結末を招いてしまったことの責任は大きい。
青山氏の辞任はホンダにとって、単なる「幹部の辞職」にとどまらない重大な意味を持つ。キーパーソンを失ったホンダは、「2つの痛手」を負ったのだ。一体何か、次ページで明らかにする。