ホンダの三部敏宏社長をトップとする「3頭体制」が発足した。トロイカ体制がスタートしたばかりのタイミングであり少々気が早いが、三部社長時代に頭角を表しそうな「次の幹部候補」を大胆に予想した。「3頭体制の次」を睨んだ有力候補4人の実名を明らかにする。(ダイヤモンド編集部副編集長 浅島亮子)
電動化・新領域を強化する新組織が発足
三部・竹内・青山氏による「トロイカ体制」
4月12日に開催されたホンダの四輪電動ビジネス説明会は、三部敏宏社長をトップとする経営幹部「3頭体制」のお披露目の舞台となった。三部社長、竹内弘平副社長、青山真二専務によるトロイカ体制がスタートしたのだ。
ちょうど1年前、就任会見で三部社長は「2040年に販売される新車全てを電気自動車(EV)と燃料電池車(燃料が水素。FCV)に転換する」という脱ガソリン車の方針をぶち上げた。それを実現するために、4月に電動化・新領域を強化する組織運営体制を発足させたのだ。
三部社長は組織改革の狙いについて「ホンダは第2の創業期という想いで大きく組織を変え、変革スピードのギアを2段、3段と上げて徹底的に取り組む」と社内向け資料で語っている。
歴代社長を三代さかのぼると、6代目福井威夫氏、7代目伊東孝紳氏、8代目八郷隆弘氏の社長在任期間は揃って6年。9代目の三部氏も同程度の期間は社長ポストに居座る公算が大きく、次期社長候補を予想するには少々気が早い。
とはいえ、水面下では「次」を見据えた動きが始まっている。三部社長時代に頭角を表しそうな有力候補を大胆に予想した。次ページ以降では、「3頭体制の次」を睨んだ幹部候補4人の実名を明らかにする。