(2)「職場・チームのMSC基本計画」へのフィードバック
職場・チームの基本計画の内容の全てがフィードバックの対象です。順調に成果が出ているなら改定の必要はない場合もありますが、そうした場合でも「成果」や「活動計画」については、微調整が求められることが少なくありません。職場・チームの基本計画へのフィードバックのポイントは、各担当者へのフィードバックです。

ある活動計画において期待した目標の達成に対して、うまく行ったこと、うまく行かなかったことを部下に聞くだけではなく、部下をどう支援すべきだったか、どのような顧客の声があったのか、イノベーションにつながる予期せぬ成功や失敗があったかなど、上司として聞くべきことや考えるべきこと、職場・チームで共有すべきことを明確にします。
私はこれらの一連の手順を、英語の頭文字をとってUPDCA:アップ・ディーシーエーと呼び、PDCAサイクルとの混同を避けています。
本書では、正しいフィードバックにより自身を成長させると同時にチーム・組織を成長させ、「よりよい社会づくり」に貢献するために役立つ38の問いを掲載している。21世紀の新しい日本のマネジメントを創生するには、この38の問いに応え実践することが欠かせないと著者は説く。(編集部)