ダイヤモンド・ザイは2025年5月号で創刊25年を迎えたが、この25年の間には相場の大暴落が何度もあった。今回は、そんな大暴落を乗り越えて値上がりしてきた“長寿投信”に着目。ザイが集計した長寿かつ好成績の投信ランキングで1~3位に輝いた商品を紹介するので、投資の参考にしてほしい!(取材・文/ダイヤモンド・ザイ編集部)
「日本株型」の長寿のアクティブ型投信のうち、
25年間の上昇率ランキングで1~3位に入った銘柄を紹介!
設定から25年を超えるような長寿のアクティブ型投信は数が少ない。環境の変化で想定した運用が困難になったり、成績悪化で解約が重なったりした結果、繰上償還されて消滅するケースが多いからだ。そのため、長きにわたって好成績を収め、基準価額の上昇率が設定時の何倍にもなっているようなアクティブ型投信は、相当の運用上手と考えていいだろう。
ダイヤモンド・ザイ5月号では、長寿投信が多い日本株型のアクティブ型投信を対象に、「25年間の上昇率が高い長寿投信ランキング・ベスト8」を作成している。以下では、そのランキングの1~3位までを紹介していこう(分析コメントは、投資信託に詳しいファイナンシャルリサーチ代表の深野康彦さん)。
栄えある第1位に輝いたのは、25年間の上昇率が823.0%の「JPMザ・ジャパン」だ。
JPMザ・ジャパンは好成績で人気となり、2013年に大手販売会社が販売を開始。これにより、短期間で純資産総額が急増して、複数回の販売停止も経験している。かつては中小型株が主体で売買頻度も高く、それが好成績の要因だった。しかし、規模の大型化によりアベノミクス時に成績が落ち込み、純資産が急減。その後、大型株主体の運用に切り替え、上昇軌道に復帰した。結果的には1999年の設定来では10倍超、25年でも9倍超という驚異的な上昇率を実現している。「市場の環境変化に応じ、別の投信に生まれ変わったように運用を変えていく柔軟性と、その中でも日立製作所やソニーグループなど、業績変化の大きな銘柄を選定していた分析力が好成績の要因。今後も大型株ブームは続きそうなので、好成績の維持が期待できます」(深野さん)