
ホンダで、井上勝史執行役専務が取締役に昇格する。一方の日産は、ルノー出身者の取締役が退任。これらの人事は日産との協業交渉において重要な意味を持つ。ホンダの井上氏が選ばれた舞台裏を明かすとともに、日産との協業の行方も占う。(ダイヤモンド編集部 山本興陽)
ホンダ・青山前副社長の後任に井上専務が昇格
協業交渉中の日産もルノー出身役員が退任
ホンダと日産の役員体制変更。協業交渉にどんな影響をもたらすのか――。
4月10日、ホンダは井上勝史執行役専務が取締役に昇格すると発表した。この人事は、4月7日付で青山真二前副社長が懇親の場での不適切な行為の責任を取って辞任したことを受けたものだ。井上氏は、日産との協業に向けた交渉で青山氏の後任となる。
一方の日産は4月17日に、ルノーのジャンドミニク・スナール会長とピエール・フルーリォ筆頭独立社外取締役が、日産の取締役を退任すると発表した。
ホンダと日産はEV分野などで協業に向けた交渉を続けている。両社の役員人事変更は、協業にどんな影響が出るのか。
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