理系でも偏差値で選ぶのがいいの?

――おっしゃりたいことはわかりました。ですが進学した学問に興味がないというケースもあるかと思うのですが、その点はどうでしょうか。

びーやま:そういったケースはたしかに多いと思います。ですが、どんな学部も入ってみたらおもしろいものですし、1つや2つは興味を持てる授業があるはずです。

 なにより、ほとんどの大学は他学部の授業も履修できますから、興味のある学部の授業を受けることは可能です。一度入ってしまえばそういった選択肢も広がりますから、より学部にこだわる必要はないんじゃないかと思います。

――「経営学部」や「経済学部」で学ぶ内容は社会でも役立つ学問だと思うのですが、なぜ就職で特別有利に働かないのでしょうか。

びーやま:やはり「実学」であっても「実践」ではないということろがポイントかと思います。

 もちろん、それが無駄な知識ということは絶対にないですが、実際のビジネスの現場が学問通りに動くかと言ったらそんなことはないというのは多くの大人が納得するところでしょう。

 あくまで、実践のなかで学んでいくことは学問とは別にありますから、就活では学部を抜きにして、単純に「優秀か否か」というポイントだけで判断がなされるんだと思います。

――なるほど。ちなみに理系はどうですか? 文系と同じく偏差値で選ぶのがいいのでしょうか。

びーやま:理系はその限りではありません。理系の授業はどの大学もとにかくキツいですから、ある程度は興味に合わせたほうがいいと思います。そうしないと授業についていけず心が折れます。そのため学部も考慮するのがいいでしょう。

――就職面ではどうなのでしょうか。

びーやま:理系は研究室推薦なども豊富なので、そこも問題ないかと思います。また、大学院に進む学生も多いので「どの学問を学ぶか」は重視していいと思います。

 ただ、特定の学問のなかでも偏差値が高い大学のほうがなにかと得だとは思いますので、「希望する学問内でなるべく上の大学に」というのが理想でしょう。

――文系と理系で全然違いますね。

びーやま:そうですね。どちらの道を選ぶかによって、取るべき戦略はガラッと変わっていきます。なので、受験生にはいろいろな可能性を考慮して大学選びをしてほしいです。