漠然としていた不安を分析し、根本的な原因がわかれば、対策を練ることが可能になります。やるべきことが具体的になれば、それに集中することで不安から解放されるのです。

 この作業をすると「対処法がない不安」、つまり自分ではどうにもできないこともはっきりします。そうすれば、自分ではどうしようもない不安は捨てる、といった気持ちの整理も可能になるのです。

「後悔の回避」対処法同書より転載 拡大画像表示

なぜ不安なのかがわかれば
対処法も見えてくる

 この方法で、仕事に関するさまざまな不安も解消することができます。

 例えば、取引先に新規案件を提案することになり、上司から「あなたにプレゼンを任せたい」と打診された場合。せっかく声をかけてもらえたのだからやりたいけれど、これまでに経験がなかったり、以前に失敗してしまったりしたことがあり不安……ということもあるでしょう。そんなときも、漠然とした「どうしよう……」という不安を分解してみるのです。

■不安に思っていること
 ・何を話せばいいのかわからない
 ・参加者にちゃんと伝わるだろうか
 ・うまく話せなかったらどうしよう
■なぜ、そう思ってしまうのか
 ・内容がまとまらない、資料づくりが難しい、話す順番が整理できない
 ・質問に答えられない、つまらないと思われそう、批判されるのが怖い
 ・緊張で声が震える、頭が真っ白になる、言葉に詰まる
■不安への対処法
 ・先輩や上司にプレゼン資料のつくり方を教えてもらう、わかりやすい資料づくりの本などを読む
 ・話す順番や内容を整理して、事前に同僚などに練習相手になってもらう
 ・声の出し方や表情のつくり方を意識しながら練習をする
 ・想定される質問と回答を事前に準備しておく