あくまでもトリビュートコンサートのため、「中森明菜 Tribute Concert“明響”」の告知のホームページに書かれた出演者は、以下のようだった。

【出演】影山優佳(元・日向坂46)/ 杉山清貴 / 玉井詩織(ももいろクローバーZ)/一青窈 / 星屑スキャット(五十音順)
※中森明菜の登場は予定しておりません。

 しっかり、「中森明菜の登場は予定しておりません。」と明記されていた。

1曲目は「スローモーション」

 しかし、1曲目「スローモーション」の“曲振り”は中森明菜のナレーションだった。ファンはどよめき「ももいろクローバーZ」の玉井詩織が歌い上げた。次に、中森明菜の3枚目のシングル「セカンドラブ」を元・日向坂46の影山優佳が歌い、この日のナビゲート役、そして、中森明菜の大ファンのミッツ・マングローブが登壇。

 コンサートの最後に、この「中森明菜 Tribute Concert“明響”」にはテレビの収録カメラが入っており、NHKBSの人気音楽番組「The Covers」で放送予定だと公表された。ネタバレのないように、コンサートの内容そのものは、ここでは詳述しないが、アンコールは総立ちの大盛り上がりだった。

 この日のシークレットゲストは韓国出身DJ&音楽プロデューサーのNight Tempoと元モーニング娘。の後藤真希。ゴマキは、真っ赤なワンピースで中森明菜の13枚目のシングル「SOLITUDE」を披露した。杉山清貴と一青窈がコラボして「北ウイング」、星屑スキャットによる「TATTOO」、そして本編ラストは一青窈による「1/2の神話」と、デビュー記念日のお祝いムードが最高潮に達していた。

 中森明菜ではない他のアーティストたちが歌うことで、中森明菜の楽曲そのものの“厚み”を満喫できた。

 そして、ステージは一旦、暗転し、アンコールの声が沸き起こった。