“せっかくのひとり”を楽しまなくてどうする?和田秀樹氏が勧める「ひとりお笑い」「弁護士ごっこ」とは写真はイメージです Photo:PIXTA

伴侶に先立たれ、これから始まるひとり時間の長さに絶望しかけている……。そんなときは、発想を転換して楽しむ方向にシフトチェンジするのがいいという。高齢者専門の精神科医・和田秀樹氏が教える、“せっかくのひとり”を楽しむ具体的な方法とは。※本稿は、和田秀樹『死ぬのはこわくない――それまでひとりを楽しむ本』(興陽館)の一部を抜粋・編集したものです。

「せっかくのひとり」を
楽しむためには

「ひとりじゃつまらない」「何もできない」そんな不安を感じている人もいるかもしれません。ただ、その考えだと、自分から新しいグループなり団体なり、とにかく知らない人間関係の中に飛び込んでいく必要が生じてきます。

 それは、億劫でハードルが高い。そう思って何もしないで過ごしているのではないでしょうか。

 そうなるくらいなら、何でもいいからひとりで楽しめることから始めたほうが気楽というものです。これまで、やりたくてもできなかったこと、誰かにとめられていたこと、すべてをやってみましょう。あなたを咎める人は誰もいないのです。

 せっかくのひとりです。自分が一番気持ちいいリズムで過ごしてみてください。好きなこと、やってみたいことをあれこれ試してみて「こういうリズムが一番合うな」と気がつくことから始めましょう。

「さぁ。ひとりでのんびりやっていこう」と手を休めながら家事をこなし、お気に入りの場所で気の向いた時間にお茶を飲んで静かな1日を楽しめばいいのです。

 何の目的もなくていいから、とにかく町を歩いてみましょう。家の中でブツブツいいながらひとりで過ごすよりはるかに気分が晴れます。バーや居酒屋、ドライブやスポーツ観戦もいいですね。