“ひとりの老後”には「高田純次マインド」が不可欠!和田秀樹氏が伝授するマインドリセットの極意写真はイメージです Photo:PIXTA

大切な伴侶や家族を失った後は、寂しさや不安がつきまとうもの。そんなときには、心を楽にするマインド・リセットが有効だという。約6000人の高齢者を看取ってきた精神科医の和田秀樹氏が、長年の経験から編み出した「マインド・リセット7カ条」を特別に紹介する。※本稿は、和田秀樹『死ぬのはこわくない――それまでひとりを楽しむ本』(興陽館)の一部を抜粋・編集したものです。

高田純次のような
“テキトー”が理想!?

 寂しさを振り払うには、マインド・リセットも有効です。要は考えかたや感じかた、思い込みをガラッと変えてしまうのです。これまでの人生で染みついたこだわりや執着を切り捨て、うんと楽に生きることを意識してください。

「寂しいけど、我慢しなくちゃ」「なぜ、私ばかりひとりに」という気持ちを背負い込んでしまうと、マイナスの感情で心がいっぱいになります。

 この考えかたをやめてしまうと自然と気持ちに余裕が生まれます。そうすると次第に心が「楽になる」のです。楽になると、ひとりぼっちが気にならなくなります。気にならなくなると孤独感が消えていくのです。

 ひとりで寂しいとばかり思わないことです。やっと自由になれた。やっと自分のためだけに生きられる。そう心を切り替えることが大切です。心のブレーキを外し、ぜひ、マインド・リセットのスイッチを押してください。

 夫や妻を亡くし、寂しくて仕方がないと思っている人は、真面目な性格なのです。そういう人にとって、考えかたを変えてしまうことは、抵抗を感じるかもしれません。しかし、楽に生きることは決して手を抜くことではないと理解してください。

 私は、メンタルヘルスにいい生きかたの見本を問われたときに「高田純次さんのように、テキトーに生きられるといいですね」とお答えします。テキトーは、簡単そうで実は難しいことです。お笑いのプロに聞いても「ハードルが高い」といわれました。