いいことをたくさん教えたのに
どうしてわかってくれないのか?

 同じように、人の認知は5つ以上で難しくなるので、何かを一度に伝えるときは4つまでにしたほうがいいでしょう。

 たとえば、映画に一緒に行こうと誘う場合。相手があまり乗り気じゃなければ、誘い言葉として、相手がこの映画に行くメリットを伝えます。

「起業したいと言っていたけど、この映画を観ると、すごい参考になるよ」「やる気が出てくる映画なんだ」とか。

 メリットは人に快感を与えるので、相手に届くよう解像度を高め誘っていきます。

 ただ、気をつけたいのは、メリットも4つまではいいのですが、5つ以上のメリットを伝えても、認知は難しくなります(人によってもちろん差はあります)。

 でもひとつしかメリットを言わないよりは2つ、3つ、4つと重ねたほうが、より相手は快感を得やすくなります。4つがポイントです!

 たとえばパワーポイントでプレゼン用の資料をつくる際は、同じページに10のポイントなど書いても、資料を読むほうは認知していない可能性大です。もし多くのことを伝えたければ、4つ以内にカテゴライズして、分けて見せていくほうが伝わりやすくなります。

 もしくは「10個のなかでも特に大切な4つ」というように優先順位を付けたほうがいいかと思います。

高い声の早口で話されると
不快な気持ちになる理由とは

 どんな話をするかも大切ですが、どんな声で話すかも大切です。

 話し方がなかなか上達しない人は、どんな話をするかに意識が行きすぎているのかもしれません。

 声質が大切という話をすると「ハッキリと大きな声で、力強く話すのがいいんですよね?」と聞かれることがあります。

 確かにそう話したほうがいいケースもあります。ただ、「ハッキリ、大きな声で、力強く」がいつも正解というわけではありません。

 声に関しては実はもっと大切なことがあります。

 それは、「低い声で話すほうが相手に伝わりやすい」ということです。

 世界的なリーダーを研究したデータがあります。