
日本人の朝のはじまりに寄り添ってきた朝ドラこと連続テレビ小説。その歴史は1961年から64年間にも及びます。毎日、15分、泣いたり笑ったり憤ったり、ドラマの登場人物のエネルギーが朝ご飯のようになる。そんな朝ドラを毎週月から金曜までチェックし、当日の感想や情報をお届けします。朝ドラに関する著書を2冊上梓し、レビューを10年続けてきた著者による「見なくてもわかる、読んだらもっとドラマが見たくなる」そんな連載です。本日は、第33回(2025年5月14日放送)の「あんぱん」レビューです。(ライター 木俣 冬)
ポ〜っとつぶやく
メイコ(原菜乃華)
休暇で戻ってきたのぶ(今田美桜)は朝、子どもたちの先頭に立ってラジオ体操に勤しむ。
「こじゃんと楽しかった」
子どもたちに体操の楽しさを教えたい。改めてそう考えたと朝ご飯を食べながら家族に語るのぶ。そこで、就職したら次は縁談だなとくら(浅田美代子)がからかう。
話を逸らそうとのぶは、メイコに「どうするがよ?」と聞く。ここで次女の蘭子(河合優実)を飛ばし三女に話をふるわけは、蘭子はすでに豪(細田佳央太)が家族公認の仲になったということであろう。
するとメイコ(原菜乃華)は「お嫁さんになりたい」「相手もみつけたきに」とポ〜っとつぶやく。
いつの間に好きな相手が?と驚く朝田家の面々。よく家族を観察している羽多子(江口のりこ)もわからない。
メイコが「椰子の実」を歌っているのを聞いて蘭子は、海に一緒に行った人――健太郎(高橋文哉)ではないかと勘を働かせる。ごまかすメイコに図星と思う朝田家の女性たち。
蘭子は自分の勘がいいのではなく、のぶが鈍すぎるのだとさらり。のぶってそういうキャラなのだ。