「読めば語彙力がつく」はもう通用しない? 読書嫌いを生む“壁”
【高校にも塾にも通わず、完全独学で東大合格!】――しかも、首席合格とわずか3点差のほぼトップ合格!『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)の著者は、中学3年生のときに「東大合格」を宣言。高校にも塾にも通わず、完全独学で東大合格を目指したけれど……全国模試は「偏差値45」。そこで、徹底的に「国語」鍛えるという“大逆転の勉強法”を編み出す。勉強の大半を「読書に費やす」という常識外れの戦略で、全科目の成績が軒並みアップ! すべての科目は結局、国語の力がモノをいうことがわかった。コスパとタイパを徹底し、四コマ漫画や恋愛ゲームで楽しみながら学力を高める方法から勉強への合理的なモチベーションの高め方までを徹底指南。超★実践的な成績アップ法を初公開する。
※本稿は、『成績アップは「国語」で決まる! 偏差値45からの東大合格「完全独学★勉強法」』(ダイヤモンド社)より一部を抜粋・編集したものです。

語彙力アップに「本を読ませる」が危険な理由Photo: Adobe Stock

語彙力アップに「本を読むべき」は正しいのか?

「語彙力を高めるには、本をたくさん読むべきだ」とよくいわれますが、僕はそこには、本を読む精神的・心理的負担」が立ちはだかっていると思っています。

ここでいう負担とは、本を購入する金銭的な負担を意味しているわけではありません。金銭的負担を減らしたいなら、学校や地域の図書館を利用すれば済む話です。

ここでいう負担とは、本を読み通すことに対する子どもたちの精神的・心理的な負担なのです。

本を読み切るには“粘り強さ”が必要

「読む」負担は「書く」負担より軽いとはいえ、本を1冊読み切るには、それなりの“粘り強さ”が求められます。

生来の読書好きでない限り、少なからず精神的・心理的な負担があるでしょう。

「好きな本」と「課題の本」は別物

自分が読みたい本なら、興味や好奇心が勝って、精神的・心理的負担を感じずに読み切ることができるかもしれません。

でも、一般的な「国語力・語彙力を高めるため」という目的での読書は、決して興味や好奇心が掻き立てられるものではないでしょう。

スマホ時代の子どもたちにとっての読書

読書が数少ない娯楽の1つだった時代ならいざ知らず、いまはスマホでいつでも楽しめるゲームやショート動画があふれています。ゲームや動画なら疲れを感じず、時間も忘れて続けられます

スマホブームの起爆剤となった《iPhone》が登場したのは2007年のことでした。いまの子どもたちは、物心ついたときからスマホがある“スマホネイティブ”です。

読書を「苦行」にしないために

スマホのゲームや動画の楽しさにいち早く触れている子どもたちは、読書に対して精神的・心理的負担を感じやすいでしょう。

疲れて楽しくもないことを強制されたら、子どもたちが“読書嫌い”になる心配もあります。一方、本を通した学びは生涯役立ちますから、この先の長い人生を考えると“読書嫌い”にするのは避けたいところです。