予測不能なトランプ関税をめぐって株式市場は大混乱! 今、株を買ってもいいのか悩んでいる人も多いかもしれない。そこでおすすめなのが、もともと株価が安い株だ。ダイヤモンド・ザイでは、100株を6万円未満で買える株を「5万円株」と呼んでいる。5万円株には業績が悪く、株価が低迷している銘柄もあるが、個人投資家が投資しやすいように、株式分割で最低投資額を引き下げた銘柄も多い。ここでは“超大型”5万円株である「NTT」と「ソフトバンク」の2銘柄について解説するので、投資の参考にしてほしい!(ダイヤモンド・ザイ編集部)

「ダイヤモンド・ザイ」2025年7月号の「“攻め”と“守り”の【5万円株】83銘柄」を基に再編集。データはすべて雑誌掲載時のもの。

NTT対ソフトバンク、業績面から有望なのは?
2社の現状と今後の展望をアナリストが分析!

 米国のトランプ大統領の予測不能な言動に「また暴落が起きるかも……」と不安に思う人も多いだろう。そんなアナタには、少額で投資できる「5万円株」の2大巨頭「NTT(9432)」と「ソフトバンク(9434)」がおすすめだ。どちらも、誰もが名前を知る大型通信株だが、過去に大規模な株式分割を行っており、買いやすい価格帯になっている。2025年5月半ば時点でNTTは100株を約1.5万円、ソフトバンクは100株を約2.2万円で買える。

 ダイヤモンド・フィナンシャル・リサーチのアナリスト・小林大純さんは「通信株は不安定な相場でこそ強い」と語る。

「通信業界はもっぱら国内向けのビジネスで、関税や為替の影響が少ない内需株です。また、需要が安定していて景気変動の影響を受けにくい、ディフェンシブセクターでもあります。その安心感から、不安定な相場ではむしろ資金が流れ込み、株価が上昇することもあります」(小林さん)

 実際、2社の株価はトランプ関税ショックで急落後、すぐにショック前の水準を回復している。

 さて、NTTとソフトバンクはどちらも同じ通信株で、ショックに強い点も同じだが、より魅力的なのはどちらの銘柄なのだろうか? 小林さんの見立てはこうだ。