言い換えると、「英文を頭から理解していくことができる能力」だったり「英語を英語のまま理解する能力」だったりします。

「英語ができる」というのは、端的に言うと「英語の処理能力が高い」ということだと考えています。

「英語が全然口から出てこない人」が
陥りやすいNG思考プロセス

 たとえば、カフェで注文をする場面を想像してみてください。

 単語+文法アプローチでは、こんな風に考えるかもしれません。

まず主語が何か考える。えーと、「わたし」だから「I」

その後に動詞が来るんだっけ? 「欲しい」だから「want」

いや、でも丁寧な敬語にしないといけないから「would like」(want to より丁寧)

で、その次は、コーヒーだから「coffee」

コーヒーを1杯だから「a coffee」いや、「a cup of coffee」だっけ?

 というような思考のプロセスをたどります。

 実際の注文の場面で、店員さんが目の前で待っている間に、これだけの思考プロセスをたどるのは非現実的です。たどったとしても時間がかかるので、相手はイライラしてしまいます(英語圏では、顧客相手であっても不機嫌を隠そうとしない店員さんも多いです)。

 結果として、「英語が全然口から出てこないな…」と落ち込むことになるわけです。

英語を話す上で重要なプロセスは
「表現を丸ごと覚える」こと

 では、どうすればいいのでしょうか?

 英語を話せるようになるためのプロセスとして、もっとも最適なのは「表現を丸ごと覚える」ことです。

 単語と文法の知識は持ちつつも、イチから英文を組み立てるのではなく、フレーズや文章を状況とともに覚えて、同じような状況になったときに、それをそのまま口に出す、もしくは一部を変えて出すというのが、ペラペラを目指すのには最適解といえます。

 先ほどのカフェの状況でいえば、実際によく使われる表現は「Can I have a coffee, please?」です。「Can I have a[飲み物],please?」という形で丸ごと覚えておけば、カフェでの注文時にすぐに使えます。