さらに、[飲み物]の部分を「cappuccino」や「latte」に置き換えるだけで、さまざまな注文に対応できるのです。
また、表現を丸ごと覚えるやり方には「自然な英語を話せるようになる」という、より本質的な効果があります。
たとえば、世間話でよく言う「趣味は何ですか?」という表現。これを直訳すると「What is your hobby?」となってしまいがちです。これでも文法的には正しいし、間違いではありません。
しかし、日本語の意図する「趣味は何ですか?」を英語にすると「What do you do in your free time?」のほうが近いのです。
こちらのほうがとても自然で、世間話の一環としてよく使われるセリフです。
「趣味=hobbyで、何=whatだから…」と単語と文法から組み立てるのではなく、この文章のまま真似してしまったほうが、ポンと素早く出せるし、より自然なものになるのです。
言葉の本質は「真似る」ことです。これは、英語に限らずすべての言語に当てはまります。わたしたちが日本語を話せるようになったのも、周りの人が話しているのを真似してきたからですよね。
赤ちゃんには単語や文法といった概念すらありませんが、周りの大人が話しているのを見て、聞いて、真似して、言い間違えをしながら、自然な日本語を話せるようになっていきます。
物真似がうまければうまいほど、語学の上達は早くなるのです。
これはあまり知られていないことかもしれません。
日本の英語教育法で
英語が話せるようにならない理由
日本の中学・高校では単語と文法から入るので、それを使ってイチから英文を組み立てなければと誤解してしまいますが、本当に「使える英語」を身につけるには、この思考から脱却しましょう。
実際にわたしが英語を話すときも、単語+文法アプローチをとることはほぼなく、もともとストックとしてあるフレーズや文章を状況に合わせて出しているな、と感じます。