学生(下宿生)の1カ月あたりの平均的な収入の内訳を見ると、仕送りが約7万円、アルバイトが約3万6000円、奨学金が約2万円となっていました。

 仕送り0円で下宿生活をしている大学生もいます。その場合の平均値は、アルバイトが約4万7000円、奨学金が約6万6000円と、それぞれ増えています。

 住居費は、全下宿生が平均約5万4000円なのに対して、仕送り0円の下宿生は平均約4万6000円と下がっています。

 仕送り0円の寮生は別に分けられていて、寮生の家賃平均は約3万円です。

 仕送り0円であっても、食費など他の支出は大きく変わらないので、まず住居費から節約していくことになるようです。

奨学金は無利子でも借金
卒業後に重くのしかかる

 学生の主な収入源となるのがアルバイトと奨学金です。

 なんらかの奨学金を受給している人の割合は28.9%です。

「貸与型」のみの受給が17.1%、「給付型」のみの受給が6.9%、貸与型も給付型も受給している人が2.7%です(第59回学生生活実態調査より)。

 受給者の受給平均金額は約5万8000円となっていました。学生(下宿生)の奨学金平均が約2万円となっていたのは受給していない学生もいるためです。

「将来奨学金を返還することに不安を感じてるか」という質問に対して、「常に感じている」「時々感じている」と回答した人を合わせると、貸与型奨学金受給者の69.8%になります。

 大学を卒業したあと、奨学金の返済に苦しむ人は大勢います。

 貸与型の奨学金には無利子のものと利子がつくものがあります。月5万円の奨学金を4年間受給していると、240万円の貸与を受けたことになります。

 言い換えれば、240万円の借金が残るということです。

 アンケート調査などの結果から見ると、毎月約1万6000円を15年かけて返済するといった状況になる場合が多いようです。

 それくらいならなんとかなると思うかもしれません。

 しかし、東京でひとり暮らしをするなら、よほど給料のいい会社か、手厚い住宅手当が支給される会社でなければ、毎月の生活はかなり厳しくなるものと予想されます。