進学すべきか迷っているなら
将来の収入で考えてみよう
多くの学生は、必要だから奨学金を利用しているし、他人が口を出すことではないので、「奨学金を受給しないほうがいい」とは言えません。
ただし、奨学金を受給していながら「返済義務があるのを知らなかった」という人もいるようなので、そういう人には助言してもいいでしょう。
奨学金には給付型と貸与型があり、貸与型には無利子のものと利子がつくものがあります。
給付型の奨学金や無利子の奨学金を受けるには世帯収入や学業成績などで条件がつく場合が多いようです。
条件のいい奨学金を受給するためには、勉強を頑張る必要があります。
仮に返済に行きづまった場合には「減額返還制度」や「返還期限猶予制度」などの救済措置を受けられることもあります。
奨学金を利用してまで大学に行く必要はないという人もいるようですが、大学にはできるだけ行くべきだとぼくは思います。
勉強が嫌いで、大学で学びたいことがなくとも、高校卒業後にやりたいことがないのであれば、進学する価値があります。
4年間の経験が貴重なだけでなく、就職先と生涯収入でもかなりの差が出ます。
厚生労働省の令和5年賃金構造基本統計調査や独立行政法人労働政策研究・研修機構の「ユースフル労働統計2022」を見ると、高卒と大卒で、初任給で約5万円、平均年収で約105万円、生涯賃金で男女それぞれ約6000万円の差があります。
大学生活4年間の授業料と生活費では、どれだけのお金がかかるのでしょうか?
公立か私立か、自宅か下宿か、学部はどこかといった条件で違ってきますが、私立大学のひとり暮らしなら1年間に約240万円、国立大学の自宅生なら約110万円といった調査結果があります。私立大学のひとり暮らしの場合、4年間で1000万円近くかかることになります。それでもやはり、生涯収支を考えたなら、大学へは行く価値があります。
ダラダラ生きていた日大生も
いまや立派な高収入ビジネスパーソン
大学に進学しても、ほとんど勉強をせず遊んでばかりいる人は大勢いるでしょう。たいして学んでいないのに、学費を払って通い続ける意味があるのでしょうか。