近年人気上昇中、うわさの“御池ブルー”へ

新風館の北端にあたる姉小路通のひと筋北、車が絶えず行き交う東西の幹線道路の一つ御池通へ。この広い通りには紫陽花の植え込みが歩道と車道を区切る一帯があり、誰が言い出したのか“御池ブルー”と呼ばれるように。ご存じでしたか?
御池通の北側にある1913年創業の老舗ベーカリー「進々堂 御池店」の前付近が、いちばんの見どころです。店内にはイートインスペースがありますので、京漬物の代名詞を活かした「しば漬カレーパン」など焼きたてのパンとドリンクを味わいながら、窓越しに紫陽花を眺めるのもいいでしょう。ちなみに、進々堂の前はブルー系の紫陽花が中心ですが、御池通の南側にはホワイト系の紫陽花も植えられていますので、あわせて立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
御池通をさらに東、京都市役所やホテルオークラ京都を越え、江戸初期に豪商の角倉了以が開削した人工運河「高瀬川」へ。この京の都と大坂を結ぶ水運の要だった水辺にも、株数は多くはありませんが、紫陽花が見られる場所があります。高瀬川付近には、かつて長州や土佐などの藩邸も置かれていました。坂本龍馬や桂小五郎、佐久間象山など幕末の有名人ゆかりの史跡も多数点在します。
また、少し北の高瀬川取水口から西へ5分ほどの二条寺町は、お茶の「一保堂」が有名で、他にも文具や骨董(こっとう)、古書店など、ちょっと渋めのお店がそろっている大人のエリアです。歴史ロマンに思いをはせながらそぞろ歩くのもいいでしょう。個人的におすすめなのは、河原町通沿いにある京都蒸溜所による初のブランドハウス「季の美House」。京都ドライジン「季の美(きのび)」を町家で堪能してみてください。
