3. Solution Product Fit(SPF):「解決策」を「プロダクト」として実装できるか

 次の段階では、使いやすさ、導入のしやすさ、価格帯、UI・UXの直感性などで、解決策が現実的なプロダクトやサービスに落とし込めているかどうかが問われます。ズレがあると、顧客は「良いこと言ってるけど、使いにくい」などと感じ、離脱してしまいます。アイデアと実際のユースケースとのギャップを埋める段階です。

4. Product Market Fit(PMF):「プロダクト」が「市場」に受け入れられたか

 最終段階は、「そのプロダクトが実際に市場で受け入れられるか」という適合です。自然な口コミやリピート利用が起こり、サポート要望が急増するといった反応が、PMFの兆候。PMFは単に売れる状態ではなく、手応えを伴って売れ続ける状態とも言えます。

成功するプロダクトが仮説と検証を
繰り返して満たす「4つの適合」

 適合の4段階は、事業づくりにおける重要なマイルストーンです。プロダクトがユーザーとどのように向き合い、価値を提供していくかを考えるうえでの“道しるべ”とも言えます。

 この適合の4段階の確認は、本来、CPF → PSF → SPF → PMFという順番で進めるのが自然な流れに沿っていますが、現実にこの順番どおりに進められるケースは、ほとんどありません。多くの企業は、開発を進めながら壁にぶつかり、「そもそも課題の捉え方がズレていたのでは」「この機能、実は求められていなかったのかも」といった振り返りを経て、段階的に適合の必要性に気づいていきます。

 それでも最終的に成功するプロダクトは、結果としてこれら4つの適合を満たした状態に収束します。最初は無意識の確認だったとしても、仮説と検証を何度も繰り返すなかで、自然とこの構造に沿って“整っていく”のです。