メール・電話・チャット写真はイメージです Photo:PIXTA

「読み手の時間を奪う」メールは嫌われる。日本ビジネスメール協会代表理事の平野友朗さんは、そう指摘します。読み手の時間を奪うメールとは、どんなメールなのか。具体例を基に見ていきましょう。(構成/ダイヤモンド・ライフ編集部)

「読み手の時間を奪う」
メールは嫌われる

『「メールがムダに長い人」が無意識に連発している「7文字の言葉」とは?』でお話ししたように、嫌われるメールの特徴の一つが、「読み手の時間を奪う」ことです。

 例えば、アポイントの日程を調整するとき。

「平野さんのご都合にお任せします」と言われたので私が日程を挙げると、「ごめんなさい。その日はダメです」と返ってくる……というようなやりとりです。自分で候補日を提示したり、相手に複数の候補日を挙げてもらうよう伝えたりしておけば、日程調整はもっとスムーズになります。

「相手に委ねる」ことが相手に対する配慮だと考える人がいるようですが、これは間違いだと私は思います。それよりも「相手の時間を奪わないようにする」ことが、相手への配慮になるはずです。

 読み手に推測させたり、余計に考えさせたりするメールも、相手の時間を奪う「嫌われるメール」です。

 資料の確認をお願いするときに、締め切りや進行スケジュールなどを伝えずに「確認お願いします」とだけ伝える。これでは、具体的にいつまでにやればいいのか、すぐに見た方がいいのか、少し余裕があるのかなど、状況が全くわかりません。

 また、資料の内容だけを確認すればいいのか、表現や言い回しまで見るべきかで、チェックにかかる手間は大きく変わってきます。

 相手に何を求めているのか、不足なく伝えることが重要なのです。