丁寧なメールや営業や年賀状など
やらなくていいことは全部やめる

 暇な時間が発生した場合、多くの人は、「明日の糧になるような」仕込みを行います。それも一理あるでしょう。ただその際、「効果があるかどうかわからないこと」でも、一か八かでやる人が多いのです。

「そんなことをやっても売上につながるか」「そんな知識を勉強したって、実務に生かせるか」わからないのに、何かあった時のためにと、暇な時間をそれらに費やすのです。

 それよりも、電話取り1つで心証点は確実に上がります。そして、一朝事あった時は、こうして稼いだ心証点が、あなたの身を救うことにもなります。

 続いて、「本当に効果があるのかどうかわからないけど、やっておくべきだ」というような意味のない常識を全て排除すること。そのためには、「これって、本当に業績アップにつながるか」と考える癖もつけてください。

 たとえば、「近くに来たので寄りました」という営業行為──全くやらなくても売上は1%も減らないでしょう。

 業界の集まり、とりわけ業務に関係ない懇親会も、全て欠席で良いはずです。

 年賀状も業務時間外にたいそう丁寧に書いている人がよくいますが、これで業績が上がるとも思えません。とりわけ、相手がお偉いさんになれば、多くの賀状をもらうのだから、いちいち「君から来てないよ」とチェックされることもありません。

 メールを書く時にも、挨拶用語を短く書いたら、あとは用件を書くだけにする。前回訪問の御礼や近況報告などしても、やはり売上につながることはありません。

 顧客へのやたらと親切な説明なども不要。相手は迷惑がっていることも多いし、わからなければ質問してきます。その質問にきちんと答える方が、よほど相手にとってためになるのです。

プラスを重ねるよりも
マイナスの排除を心がける

 今、目の前に「ひょっとするとこれをやれば業績が上がるかもしれない」という仕事と、「ひょっとするとこれをやらないと、相手が怒る(自分の立場が悪くなる)」という仕事──2つがあった場合、あなたはどうしますか?