
「静かな退職」とは、会社を辞めないものの、必要最低限の仕事だけ淡々とこなし、セカンドキャリアに備えるという働き方だ。仕事を頑張りたくないサラリーマンに向けて、著者が「静かな退職」を成功させるための仕事術をレクチャーする。ポイントは「最小の投資により、最大の心証点を稼ぐ」ことだ。※本稿は、海老原嗣生『静かな退職という働き方』(PHP研究所)の一部を抜粋・編集したものです。
怠けていてもマナーが良ければ
たいていのことは許される
まず第1に気を付けるのは「身なり」「言葉遣い」「マナー」。
同じ業績でも、日常の態度が悪いと、明らかに「ダメな奴」「評判が悪い」という烙印を押されてしまいます。会議でも、言っている内容は良いのに、言葉遣い1つで、「あいつはダメだ」となってしまうのです。
仮にもし、リストラが取り沙汰された場合、低業績者はもちろんですが、心証の悪い人も、厄介払い的にその対象に含まれやすいことは間違いありません。
逆に言うと、マナーさえ一流であれば、話の中身に意義があるかどうかなど、多くの場合、あまり問題視されないのです。ここに気づいてください。
そして、マナーなどはひとたび身につけてしまえば、何の負荷にもならないのです。つまりあなたの「持ち出し」はほぼないのに、確実に心証点を稼ぐことができるでしょう。
負荷が少なく心証点稼ぎをするためには、「反論をしない」という鉄則も心してください。媚を売るのは疲れるし、そもそもそういうことが嫌いな人も多いから、そんなことは端からしなくてかまいません。