新商品を上手に
アピールする方法

 伝わりやすくするには、次のようにしましょう。

覚えてもらえる営業トークの例

「新商品が出ました。特徴は〈息継ぎ〉世界最速という点です。商品名は〈息継ぎ〉スピードマックスです」

 このように、新商品が出ることを「前置き」し、次に商品名を言います。かつ、特徴を言う前に前置きと息継ぎをして、息継ぎ後の言葉を強調しています。

 次に、日常でよく言う例を挙げます。

よくあるお願いの言い方(伝わりにくい)

「コンビニでパンと牛乳を買ってきて」

 家族に買い物を頼むときによくこういう言い方をしますね。

 でも、この言い方だと「前置き」がないので、頼まれた人は「え?何?もう1回言って」となったり、聞きづらいので聞き逃してしまうかもしれません。

 この場合も、次のように「買ってきてほしいものがある」と前置きしてから、買ってきてほしいものを言いましょう。

聞いてもらえるお願いの言い方

「コンビニで買ってきてもらいたいものがあるんだ。〈息継ぎ〉パンと牛乳の2つ」
「えっ、たったひと言でいいの?」名前を一瞬で覚えてもらえる「前置きテク」を元NHKアナが解説同書より (C)みわまさよ

 このように、今から何を言うかを「前置き」して、相手に聞く準備をしてもらう話し方をすると、ウソみたいに伝わりやすくなります。

 自著の編集者は、「前置きメソッド」を使って驚きの体験をしました。

 中学生の子どもに「あのお皿取ってきて」と言っても聞き流されていたのに、「取ってきて。〈息継ぎ〉あのお皿」と言ったら、急にお皿を取ってきてくれたそうです。

 身近な人にお試しください。

 あせると、例文のような「前置き」がとっさに言えないこともありますよね。