「ちゃんと話したはずなのに…」なぜか相手に伝わらない人がやっている「4つの勘違い」とは?写真はイメージです Photo:PIXTA

「ハキハキ話せば伝わるはず」「話の内容がよければ問題ない」…。そう思っている人は、自身が考えているよりも相手に話が伝わっていない可能性があるという。“伝え方”の誤解について、元NHKアナウンサーでボイストレーナーの墨屋那津子氏が解説する。※本稿は、墨屋那津子『あなたの話が「伝わらない」のは声のせい』(飛鳥新社)の一部を抜粋・編集したものです。

伝え方の「4つの思い込み」が
あなたの話を妨げている

 私のボイトレに来てくださる、話し方で悩んでいる方のお話を聞いていると、ほとんどの方は好印象を持ってもらうために、声や話し方について、さまざまな「思い込み」にとらわれているようです。

「伝え方の思い込み」とは、たとえば次のようなものです。

伝え方の思い込み(1)シーンや相手によって声色や話し方は変えるもの

伝え方の思い込み(2)「くっきり・はっきり」話せば、すごくよく伝わる

伝え方の思い込み(3)気の利いたことを言わなければならない

伝え方の思い込み(4)話の中身さえよければ、飾らない話し方でも問題ない

 これらの思い込み(1)~(3)は心身を緊張させて、風鈴を押さえるかのように「伝わる声」を妨げています。一方で、思い込み(4)は「伝わる声」の重要性が軽視されています。

 だからこそ、まずはこの「4つの思い込み」を捨てましょう。そして心の負担を軽くすることからはじめてください。