柳井千尋役の中沢元紀さん 写真提供：NHK
NHK連続テレビ小説『あんぱん』に出演し、“好青年”である柳井千尋役を演じる俳優・中沢元紀さん。出演に際して感じたことや、オーディションでのエピソード、現場で感じたことなどを聞いた。（聞き手・構成／ライター 木俣 冬）
「この俳優は誰？」
熱視線が注がれる中沢元紀
朝ドラでは主人公や相手役が注目されるのはもちろんのこと、主人公のきょうだいや友人などが注目されることも少なくない。主人公のぶ（今田美桜）の相手役・嵩（北村匠海）の弟・千尋を演じた中沢元紀も折り目正しい好青年ぶりに、この俳優は誰？と熱視線が注がれているところだ。
千尋は、嵩のモデルである『アンパンマン』の作者・やなせたかしの生き方に多大な影響を与えた弟をモデルにしている。幼少時、御免与町の伯父の家に養子に出され、周囲に気遣いながら生きてきた千尋。文武両道なうえ、いつも嵩を気遣っている。ほんとうは自分ものぶが好きなのだが、兄の思いが通じることを優先しようとする利他的な心の持ち主に好感度が上がりっぱなし。
現在25歳、期待の若手俳優・中沢元紀はどんな人なのだろう。取材会には多くの記者が詰めかけた。
中沢は子ども時代、『アンパンマン』のロールパンナが好きだった。
「ロールパンナちゃんの格好をして遊んでいました。風呂敷をマントに見立てて、布団叩きにリボンをつけて、母と一緒に戦っていて（笑）。善と悪の心をもったロールパンナちゃんの二面性に惹かれていたのだと思います。妹のメロンパンナちゃんがピンチなときにやって来て、助けて颯爽と帰る、そのクールな感じも好きでした」
