
人事、採用、マネジメントをはじめ、人間関係の困りごとを解決する連載第8回は前回に続き「新天地での馴染み方」。新天地で遭遇する代表的な「こんなはずではなかった」ことと、入社前から始まる「馴染むための3つのプロセス」について詳しく解説する。(人材研究所ディレクター 安藤 健、構成/ライター 奥田由意)
新天地で遭遇する
3つの「こんなはずではなかった」こと
前回は新天地ではストレスがかかるものだと述べました。そして、インフォーマルネットワークを築くことの重要性、新卒社員に対してはそのことが周知されて、周囲は気を遣ってケアをするが、中途に対しては、放置したままなので、人脈が築けなくて結果やめてしまうことに繋がるという話をしました。
今回は、転職、部署異動、入社など、新天地になじむためのヒントをさらに詳しくお伝えします。
皆さんは就職や転職、あるいは社内での異動など、新しい職場に入って「こんなはずではなかった」と感じた経験はありませんか。実は新しい組織に入る際のこの「びっくり」には、大きく分けて、3つのパターンがあります。
(1)「この会社ってこういうのが常識なの?」というカルチャーショック
新しい職場では、その組織特有の文化やルールに驚かされることがあります。例えば「会議の開始10分前には全員着席が当たり前」「メールは3時間以内に返信するのが基本」など、前の職場では当然だと思っていなかったことが、新しい環境では常識とされていることがあります。これは、文化的なショックと言えます。