朝は体温が低く、まだ体が温まっていない時間帯です。体を動かすには、自律神経を休息モードの副交感神経から活動モードの交感神経に切り替えないといけません。
まだ交感神経に切り替わらないうちに運動すると、心筋梗塞(こうそく)などの心臓発作がもっとも起こりやすいとされています。
また朝起きたときは脱水状態になっています。脱水もまた心臓発作のリスクを高めます。
午前中のゴルフは、統計学的に死亡率が高いことが知られています。朝早く起きて出かけるため、体は脱水状態になっていて、さらにゴルフを終えた後のビールが楽しみだからと、水分補給を控えがちです。それが心筋梗塞による突然死のリスクを高める要因になっているのかもしれません。
朝起きてすぐに水分補給をしても、飲んだ水が腸に達して吸収されるまで、30分くらいかかります。
また自律神経も、起床して副交感神経から交感神経に切り替わるのに30分くらいかかります。2つの理由から、起床して30分以内に歩き始めるのは絶対に避けなければなりません。
午前中や昼間に歩くのであれば、食後がよいでしょう。食後にウォーキングのような適度な運動をすると、食後血糖値の急上昇が防げるので、糖尿病の予防にもなります。夕方以外であれば、朝昼食後がおすすめです。
食べすぎると長寿遺伝子が活性化されない
栄養バランスのとれた食事を心がける
血清アルブミンは、血液中のたんぱく質の一種で、その値は栄養状態を評価する際、低栄養になっていないかどうかを調べる指標となるものです。下の図にある「健康長寿の10カ条」の第1条も、「血清アルブミン値が高い」になっています。

血清アルブミン値は、血液検査で調べることができる数値です。この数値が低い人は低栄養、すなわち栄養が十分にとれていないとみなされます。
中之条研究の分析結果から、1日あたりの歩数が7000~8000歩以上で、そのうち中強度活動時間が15~20分以上の人は、血清アルブミン値がもっとも高いということがわかっています。