口呼吸を研究している「あいうべ協会」によると、口呼吸はアトピー性皮膚炎や気管支喘息、鼻炎などさまざまな疾患に影響を与えるそうです。
では、低位舌になったら、どうすればいいのでしょうか?治療はできるのでしょうか。
低位舌は、18歳未満の人は「口腔機能発達不全症」、成人は「口腔機能低下症」という病気として診断される可能性があります。どちらも2018年に保険治療適用の疾患として指定されました。
口腔機能は、口周囲の筋肉を使います。これは全身の筋肉のバロメーター。口周囲の筋肉に障害(衰え)が起きると、全身の筋肉の障害(同)に広がりますし、反対に全身の筋肉の障害(同)の前兆が、口周囲の障害(同)となって表れるのです。
口腔機能の障害は治療しないと、全身の筋肉が衰える「フレイル」になります。口腔機能の障害は死亡リスクを上げることも明らかになっています。日本老年歯科医学会の調査では、40代の3人に1人、50代の2人に1人が、口腔機能が低下しているそうです。
このように二重アゴは、命を危険にさらす可能性があります。口腔機能の衰えは自覚するのが難しいので、知らないうちに口腔機能障害に陥っているかもしれません。埼玉県志木市の調査報告によると、「口腔機能が低下していても90%以上の人が自覚できない」そうです。口腔機能の検査は保険適用で、歯科医院で簡単にできます。
自宅でできる改善トレーニング3つ
口腔機能の治療は、実はとても簡単です。自宅で行えるトレーニングもあります。オススメは「舌トレ」「アゴトレ」「全力5秒うがい」です。
舌トレの中でも簡単で効果があるのが「舌回し」です。唇を閉じて、舌を前歯と唇の間に挟み、時計回りと反時計回りに5回ずつ回すだけ。コツは、なるべく大きな円を描くように回すこと、1周5秒くらいかけてゆっくり回すこと、頬を舌で押すように回すことです。舌の奥に疲労感があれば、トレーニング効果が期待できます。1日に3回、食事前に行いましょう。