
小学生女子の憧れの職業3位、中学生女子では2位……いま「イラストレーター」が子どもたちの夢の職業として急浮上している。SNSで作品を発信、たくさんのファンに支持されゲームやアニメ、ネットの世界で活躍する姿は、デジタルネイティブ世代には身近で魅力的に映る。しかし親世代は「イラストを描くことが仕事になるの?」「本当に食べていけるの?」と不安を持つ人が多数派ではないだろうか。美術評論家の沓名美和さんと、X(Twitter)のフォロワー77万人という人気イラストレーター・Rellaさんが、最新イラストレーター事情について本音で語る。(京都芸術大学客員教授、多摩美術大学客員教授 沓名美和、イラストレーター Rella、構成/ライター 石垣久美子)
イマドキの女子の憧れの職業
「イラストレーター」
いま、「イラストレーター」が、子どもたちにとって憧れの職業になっていることをご存じでしょうか。
2024年に第一生命保険株式会社が行った第36回「大人になったらなりたいもの」調査では、イラストレーターは小学生女子で3位、中学生女子で2位、高校生女子で4位と、いずれも上位にランクイン。ニフティキッズによる調査でも、小学生では1位、中学生でも7位に入っています。
「絵を描くのが好き」な子どもは昔から多くいます。趣味としてメジャーだった“イラスト”は、今や“魅力的な職業”“憧れの仕事"として語られる時代になりました。
その背景には、スマホやタブレットで気軽に絵を描き、SNSで作品を発信できる時代の到来があります。イラストレーターは、ゲーム、アニメ、キャラクターグッズ、書籍、広告など幅広いフィールドで活躍しており、SNSには人気コンテンツのイラストが溢れています。デジタルネイティブな子どもたちにとって、イラストは日常の一部であり、夢のある仕事として自然と意識されているのです。
