スマホ・テレビ・ゴシップ……日常生活の99％はムダだらけ。しかし、ムダを捨てるためにいくら効率を良くし、生産性を上げても、他人の期待に応えているだけで、自分のためになっているわけではない。「依存のプロ」GoogleとYouTube出身の著者が生み出した、自分の時間を取り戻す「完璧な習慣」とは？ 27言語で刊行され、世界で累計30万部を突破している『とっぱらう――自分の時間を取り戻す「完璧な習慣」』をもとに解説する。（構成／ダイヤモンド社書籍編集局）
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「もう少しだけ」がやめられない
「通知が来たから一応見ておこう」「あと5分だけXを見よう……」
結果、気づけば30分が経っていて、集中力はすっかりどこかへ消えている。
「自分って本当にだめだな」と落ち込んでも、結局次の日も同じことを繰り返してしまう。
そんな経験が、あなたにもきっとあるはずです。
スマホは“やめられないように”作られている
やるべきことはたくさんあるのに、分からないことや調べたいことがあると、ついスマホを見てしまう。そして、見たかったものとは関係のないアプリを開いていることに気付く……。
しかし、何も手についていなかったとしても、あなたの意志が弱いわけではありません。
スマホアプリは、人が「つい開いてしまう」ように緻密に設計されています。
通知音、赤いバッジ、スワイプ更新、エンドレスなタイムライン――。
どれも脳の報酬系を刺激して、無意識に「もう少しだけ」を引き出すための仕掛けなのです。
つまり、スマホに勝とうとするのは、ほぼ“素手で猛獣と戦う”ようなもの。
必要なのは、意志力ではなく環境設計です。
しかし、頭のいい人だけがやっている「ついやってしまう」を一瞬で切り替えるコツがあるのです。では、どうすれば良いのでしょうか。
毎回「ログアウト」する
「ついやってしまう」を一瞬で切り替えるために効果的なのが、「ログアウトする」ことです。
メールやX、インスタグラムなどを使い終えたら、毎回ログアウトしよう
――『とっぱらう――自分の時間を取り戻す「完璧な習慣」』より
いちどログアウトすると、次にアクセスする際にはログインIDやパスワードの入力が必要になります。
その“ひと手間”が、衝動をスッと冷ましてくれるのです。
ポイントは、あえて「面倒な状態にしておく」こと。
覚えにくいパスワードを設定したり、パスワードを保存せずに毎回自分で入力するように仕向けることが重要です。
スマホの最大の中毒性は“すぐ開けて、すぐ報酬がある”ことにあります。その流れを断ち切るには、「今は入れない」と身体に覚えさせるのが一番手っ取り早いのです。
「ログアウト」で“自分の時間”を取り戻せる
情報はいつでも手に入ります。しかし、集中できる時間にも限りがあります。
スマホを見るのは悪いことではありません。
「いま本当にそれが必要か？」と自分に問うためにも、「ログアウト」という一手間を挟みましょう。
（本記事は、ジェイク・ナップ ジョン・ゼラツキー著『とっぱらう――自分の時間を取り戻す「完璧な習慣」』をもとに作成しました。）
27言語で刊行、世界累計30万部のベストセラー！
『とっぱらう』（ジェイク・ナップ、ジョン・ゼラツキー＝著、櫻井祐子＝訳）
グーグル×ユーチューブ出身の「時間オタク」による
新しい「時間の教科書」、誕生！
僕らはジェイクとJZだ。
イーロン・マスクのようなロケット開発をしている大富豪でもないし、ティム・フェリスのようなハンサムな教養人でも、ジェフ・ベゾスのような天才的経営者でもない。
時間管理法の本といえば超人が書くものか、超人について書かれたものと決まっているが、この本には超人はいっさい登場しない。僕らは読者のみなさんと同じ、ストレスにやられたり気が散ったりする、あやまちを犯しがちな普通の人間だ。
僕らがちょっと変わった視点をもっているのは、長年テクノロジー業界でGメールやユーチューブ、グーグル・ハングアウトなどの構築に関わってきたプロダクトデザイナーだからだ。
僕らはデザイナーとして、抽象的なアイデア（「メールが自動的に振り分けられたらよくないか？」など）を現実世界の解決策（Gメールの優先トレイなど）に変える仕事をしてきた。そのために、テクノロジーが生活のなかでどういう位置づけにあり、生活をどう変えているのかを理解する必要があった。
そうして数年前、僕らは時間という目に見えないものを「デザイン」できることに気がついた。でもその気づきをテクノロジーや事業機会として開拓するより先に、まず僕ら自身の人生にとっていちばん意味のあるプロジェクトや、いちばん大事な人たちとの時間にあてはめることにした。
本書では、僕らが編み出した原則と戦術を紹介しつつ、僕らの犯したヒューマンエラーや、オタクっぽい解決策についても語ろうと思う。
本書の内容
第1章 毎日「最重要事項」を選ぶだけでいい
第2章 とにかく「気を散らすもの」をとっぱらう
第3章 疲れた脳を休めるには、まず体を動かす
第4章 一度ダメでも続ける力をもつ
第5章 「いつか」を今日にする
