TOKIO解散の衝撃!ガチンコの熱狂、DASH村と福島の絆…「ジャニーズの異端児」の寂しすぎる幕切れTOKIO解散を伝える株式会社TOKIOの公式サイト。同社も廃業予定だという

田舎の農業、漁業、林業を
「リアル」な目線で追い続けたTOKIO

 さらに異例のスタイルで挑戦したのが、日本テレビで1995年にスタートした『ザ!鉄腕!DASH!!』だ。

 体を張って田畑に立ち、漁に出て、森を切り拓くその姿は、他局の街ぶらロケとは明らかに一線を画した。キラキラ輝く存在であるはずのアイドルが、泥や汗にまみれて笑っていた。演出ではなく、リアルに真正面から挑む姿勢――そんな型破りな5人の様子は視聴者から熱く支持された。

 こうした活動はエンターテインメントの枠を超えて、社会課題の解決にもつながっていった。中でも、福島県との深いつながりは特筆すべきだろう。

 2011年の東日本大震災と福島第一原発事故を経て、DASH村が被災した。しかしその後も彼らは現地を訪れ、地元の人々と田植えや収穫に取り組み続けた。口先だけではない、福島に寄り添い続けるTOKIOの行動力はSNSでも絶賛されている。

TOKIOを語るに外せない『ガチンコ!』
アイドルなのに不良と怒鳴り合い涙を流す

 TOKIOを語るのに外せない番組がもうひとつある。TBS系『ガチンコ!』シリーズ(1999年~2003年)だ。

 中でも「ガチンコファイトクラブ」のコーナーは、ひときわ強烈なインパクトを残した。不良少年が人生を賭けて格闘技の真剣勝負に挑む。TOKIOの各メンバーは時に厳しく、時に優しく彼らと向き合った。

 アイドルが不良と怒鳴り合い、涙を流す。そんな前代未聞の構成は話題を呼び、平均視聴率20%超を記録。「ジャニーズ×乱闘」という異端の企画は、令和のYouTube人気番組『ブレイキングダウン』(朝倉未来主催)の元祖のような熱狂をもたらした。