「今日はもうダメだ」と思った日にしてはいけないこと
誰しも悩みや不安は尽きないもの。寝る前にイヤなことを思い出して、眠れなくなるなんてことも……。そんなときの助けになるのが、『精神科医Tomyが教える 1秒で幸せを呼び込む言葉』(ダイヤモンド社)など、33万部突破シリーズの原点となった『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)だ。ゲイのカミングアウト、パートナーとの死別、うつ病の発症……苦しんだ末にたどり着いた、自分らしさに裏づけられた説得力ある言葉。心が落ち込んだとき、そっと優しい言葉を授けてくれる“言葉の精神安定剤”で、気分はスッキリ、今日一日がラクになる!

【精神科医が教える】辛くて辛くて、もうどうしようもない…心が限界のときに効く「自分を守る方法」ベスト1Photo: Adobe Stock

辛くて辛くてどうしようもない日に

今日は、「辛くて辛くて、もうどうしようもない」というときの対策についてお話ししたいと思います。

気晴らしをする、ゆっくり休む、人に話すなど、いろんな対処法がありますが、大切なのは「辛さのレベル」に応じた対応をすることです。

自分の「心の震度」を知っておこう

たとえば、私の場合、その日の「嫌なことのレベル」を、地震の震度のように自分の中で表現しています。

今日は寝つきが悪くなりそうだな、とか、今日はちょっとイライラしやすいな、というとき、心の震度が1くらいであれば、放っておいても自然と落ち着いてくることが多いです。

震度2でも、きっとその日のうちに回復できます。でも、震度3や4になると、だんだん不安が大きくなってきたり、夜眠れなくなりそうだったりします。

そういうときは、「今日は少し予定を減らしてみよう」「誰かにちょっと愚痴を聞いてもらおう」など、修復可能な対策をとってみるとラクになります。

心の震度7のときは「諦め」が大切です

一方で、震度7レベルのとき、つまり「今日はもうダメだ……」という日もありますよね。

そんなときは、無理になんとかしようとせず、「今日は本当にヒドいことが起きたんだ」とまず認識してあげることが大切です。

自分の状態を正しく理解していないと、震度3や4のときの対策をとってしまい、うまくいかず、かえって気持ちがこじれてしまうこともあります。

「今日はダメな日」と割り切ってみる

心が震度7の状態の日は、「今日中に気持ちを立て直そう」と思わないでください。

それよりも、「今日はもうどうしようもない」と潔く諦めることが、結果として心を守ることにつながります。掃除をして気分を変えよう、と思っても、うまくいかないことのほうが多いです。

そんなときは、「今日は眠れないかもしれない」「今日はイライラが続くかもしれない」と、いっそ開き直ってみてください。

何もできなくてもいいんです

好きなことをしてもいいし、好きなことをする気になれなかったら、何もしなくていいんです。

ただゴロゴロして過ごしたり、誰にも迷惑がかからない範囲で泣いたり騒いだりしてもいい。

体を壊さない程度であれば、お酒を飲んでも構いません(もちろん、依存傾向がある方は注意が必要です)。

明日は、きっと今日よりマシになる

どうしようもなくツラい日は、すぐには癒えません。でも、時間がたてば、少しずつラクになっていきます。

「明日があるさ」なんて歌もありますよね。ああいう気持ちで、「今日はもうダメでも、明日には少しマシになっているかもしれない」と信じてみてください。

それでも人間は、けっこう丈夫です

僕自身にも、「ああ、あのときは本当にツラかったな」と思う日がいくつもあります。でも、そんな日を乗り越えた経験が、いまの自分の土台になっていると感じることがあります。

人間の心は、意外と丈夫です。ただし、自分の好きなタイミングで回復してくれるわけではない。だから、焦らずに、心の自然治癒力に身を任せてみましょう。

今日は「諦めていい日」にしましょう

無理に頑張らなくていいんです。

今日はもうダメだな」とつぶやいて、何もしないで休むことも、立派な自分を守る行動です。

※本稿は『精神科医Tomyが教える 1秒で不安が吹き飛ぶ言葉』(ダイヤモンド社)の著者による特別原稿です。