2月1日午前入試の注目校 

 図2は、東京と神奈川の一般入試解禁日となる2月1日午前の受験者数ランキングだ。うち15ある女子校が上位をずらりと占めている状況は、難関・上位校と同様だ。5つの共学校(旧学校名)のうち、7位中央大学附属横浜(横浜山手女子)と18位開智日本橋学園(日本橋女学館)は2010年以降に他の学校法人傘下に入り、校名変更・共学化されている。

 ベスト10のうち偏差値50台の入試回が8(男子は9)ある。1位立教女学院(349人・2.6倍)と3位香蘭女学校[1回](337人・3倍)、7位中央大学附属横浜[1回](282人・2.8倍)はいずれも偏差値59とほぼ上位校レベルの入試回となっている。中央大横浜は唯一、23年比で2割半も受験者数を増やしている。

  わずかながら上向きの学校としては、4位女子美術大学付属[1回](320人・2.7倍)が偏差値43ということもあり、受けやすい印象を与えている。この他の多くの学校は、受験者数が横ばいか減少傾向にある。

 この3年間安定的に推移しているのは、2位共立女子[2月1日](344人・2.2倍)、6位富士見[1回](293人・2.5倍)、9位大妻[1回](243人・2.1倍)となっている。特段の事情がない限り、26年も同様の競争状況を維持しそうだ。13位横浜共立学園[A方式](229人・1.3倍)も安定的だが、26年はサンデーショックで2日に移る。

 立教女学院は24年に2割弱受験者数を減らしたが、25年には戻している。以前お伝えしたように、26年はサンデーショックで入試日を2日に移動するが、過去の例からすると受験者数の増加が見込まれる。逆に24年は2割半増やしたものの、25年に戻しているのが10位三輪田学園[1回午前2科・4科](238人・3.1倍)で、3倍を大きく超えると翌年は抑制的になるため、26年も3倍程度で推移するのではなかろうか。

 受験者数の緩和傾向が進んでいる学校としては、香蘭女学校[1回]、5位品川女子学院[1回](297人・2.6倍)、8位山脇学園[一般A](275人・3.6倍)が挙げられる。

 11位以下には偏差値40台の中位校も多い。11位実践女子学園[1回(午前)](238人・3.3倍)、12位跡見学園[一般1回](234人・2.6倍)、14位神奈川学園[A日程午前](208人・1.5倍)は、23年比で受験生を2割半、2割半、6割半それぞれ増やしている。偏差値は47、43、42の中位校で、こうした学校が昨今の中学受験ブームの下支えとなっている。