受験生を多く集める埼玉と千葉の女子校
開智は、2位に10日[1回](1703人・1.9倍)、6位に12日[2回](940人・3.6倍)、13位に15日[特待B回](673人・2.2倍)の3つが入っている。ちなみに、11日午後には茨城にある開智望[開智併願算数特待](388人・10.8倍)の25年に新設した入試回が多くの受験生を集めている。
26年の注目点は、今回の躍進で偏差値が上昇することが確実な開智所沢で、開智と並ぶ(もしくは上回る)入試回も出てくることで、受験生がその点をどのように評価するかにある。東京では、広尾学園と広尾学園小石川が同様の関係にあるが、小石川の難度は抑制されており、併願する受験生に安心感を与えている側面もあるからだ。
佐藤栄学園では、栄東が26年から入試名称を変更する。全国最多の出願者数・受験者数を誇った[A日程]は、10日[ I(東大・難関大)]と11日[II(難関大)]となり、[B日程]は16日[ III(難関大)]となる。図1には14位に[B日程]が入っているものの、偏差値59の中堅上位校で、ほぼ上位校レベルと言っていい。
埼玉栄は16位に10日[1回医学クラス](475人・1.4倍)が入っている。この日は他に[1回難関大クラス](300人・1.4倍)と[1回進学クラス](141人・1.4倍)の入試区分があり、受験者数合計は916人に上る。実倍率は例年1.4倍程度で安定している。10日午後[2回]も616人が受験している。中位校として、26年も人気が継続するだろう。
埼玉では他に、10日の7位大宮開成(799人・1.5倍)、11日の17位獨協埼玉(447人・1.2倍)があるのみで、受験生が集まる学校の寡占化が進んでいる。
埼玉の女子校はどうか。14日の浦和明の星女子[1回](1882人・1.7倍)は、偏差値65と高いため、今回の対象外となる。その他の女子校はいずれもランク入りしており、この点が男子校と大きく異なる。3位13日の淑徳与野[1回特進](1621人・1.8倍)はほぼ上位校レベルになっている。5位21日の国府台女子学院[1回](978人・1.7倍)、10位20日の和洋国府台女子[一般1回](766人・1.4倍)、20位10日午後の大妻嵐山[1回一般](321人・1.4倍)と、いずれも2倍に届かないマイルドな倍率で受けやすい。中でも国府台女子学院は、年々受験生を増やす人気ぶりとなっている。
図1にある千葉の共学校としては、23年比で受験者数が5倍半増と驚異的に人気が上昇してほぼ上位校レベルとなっている27日の9位芝浦工業大学柏[2回一般](775人・17.6倍)、23日の18位芝浦工業大学柏[1回一般](343人・2.5倍)、20日の15位専修大学松戸[1回](546人・2.3倍)の3つだけだった。女子校が2つ入っているので、ランク入りしている学校数は男子と変わらない。ちなみに、芝浦工業大学柏[1回一般]の男子は、14位(763人・2.3倍)で、女子との受験者数の差は2倍強となっている。