立場が上の人こそ“ちくちく”に気を付ける
残念ながら、大人も言葉の暴力を振るうことがあります。
たとえば親が、テストでよくない点数を取った子どもに「どうしてこんな点数なの?お兄ちゃんを見習いなさい!」と、成績のよい兄を引き合いに出して怒ったとしましょう。これは明らかに「ちくちく言葉」で、言われたその子はかなり落ち込んでしまいます。
もし、「今回は残念だったけど、次は頑張ろうね」といった「ふわふわ言葉」だったら、その子は気持ちがラクになり、前向きに頑張れるはずです。
親から子どもだけでなく、先生から生徒、先輩から後輩、会社の上司から部下など、上下関係がはっきりしている場合、 上の立場の人から「ちくちく言葉」を言われ続けるとつらい気持ちになるでしょう。
もしあなたの親や先生が「ちくちく言葉」をよく使う人だった場合、勇気を持って指摘できたらいいのですが、なかなか難しいかもしれませんね。ずっと悩まされるようなら、ほかの信頼できる大人、たとえばスクールカウンセラーなどに相談してみてください。そして、あなたが上の立場になったら、弱い立場の人たちにも、ふわふわ言葉で話すことを意識したいですね。
まとめ
● 言葉は人を元気にすることもあれば、落ち込ませることもある。
● 「ちくちく言葉」ではなく、「ふわふわ言葉」を使うクセをつけておこう。
「ちくちく言葉」を言う大人は、「相手のためを思って」「しつけのつもりで」「鍛えるため」「やる気が出ると思って」といった気持ちでいることも多く、言葉の暴力に気づいていない場合があります。