
人から嫌なことを言われた時に、どう反応するのがいいのだろう。どんな逆境にもめげず、人生の酸いも甘いも経験してきたタレントのLiLiCoさんにノンフィクション作
いろんな人から嫌なことを
日々言われている
嫌なこと? 私は毎日のように言われているんですよ。
まず1日1回くらい言われること――「テレビより全然きれい」。もしかすると褒めているつもりなのかもしれないけれど、それって“テレビ映りが悪い”って言っているのと同じ。「テレビより痩せてる」とかもね。「ブラウン管では太って見える」という世界を自分が知らないから、相手にとっては嫌な気持ちになることを平気で口にしてしまうんでしょう。
ロングヘアをボブにした時には「長いきれいな髪を切っちゃったんだ、もったいない」って……失礼じゃないでしょうか。
それから意外とよく言われるのは、「リカコさん、ファンです」って。リ“カ”コじゃないし! LiLiCo、リ・リ・コです。「あなた、ファンじゃないでしょ」と言いたくなりますよ。
戦いモードで
声をかけてくる人も
時にはなぜか戦いモードの人もいる。私は映画コメンテーターでもあるけれど、「この映画は見たことないよね?」と。心の中で(残念ながら見てますけど、何か)とつぶやきます。
LiLiCoと知らない人からも、この間は6歳くらいの男の子から「あ、外人」と私を指差してきて。「正解」と言いましたけど(笑)、人を指差す行為や、「外国人」ではなく「外人」と言われるのも嫌なこと。
私は4年前、膝蓋骨(しつがいこつ・ひざのお皿の骨)骨折をしてステロイドを服薬したので、当時太ってしまったんです。副作用でね。その時も、皆から「太った?」「最近太ったんじゃない?」って言われ続けて。わざと太っているわけじゃない。治療中で薬の副作用なんですよ。しかも骨折しているから運動もできないし……。それなのに「太った」「太った」って言われると、隠したくてしょうがなくてコンプレックスになってしまう。
それに私は役作りで太ることだってあります。その場合、プロとして太っているわけだから、やっぱり私にとって失礼な指摘です。
でもこういったことは日常茶飯事で、すれ違っても、信号待ちをしていても、仕事の現場に行っても、いろんな人から嫌だなぁと思うことを日々言われています。