米国と欧州は27日、貿易戦争の瀬戸際から後退した。双方は合意を発表し、互いの経済にさらに大きな損害を与え得る報復の激化を回避した。ドナルド・トランプ米大統領と欧州連合(EU)欧州委員会のウルズラ・フォンデアライエン委員長は、重要な出来事としてこの合意を発表したが、それが安堵(あんど)感をもたらしたという意味においてのみ正しい。トランプ氏がEU製品に30%の関税を課すと脅しをかけたのに対し、EUは米国の航空機、自動車、鶏肉、鉄鋼および、さらに多くの製品に対する報復措置を準備していた。欧州は、米国による投資を制限する措置や、欧州大陸で事業を展開する米企業への多額の課税を含む、より大きなバズーカ砲を発射することもできた。
【社説】貿易戦争を回避したトランプ氏とEU
米大統領は15%の関税を確保も、欧州から得られる成果は他にほとんどなし
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