職種の分布を、性別・世代別に示したものが図表3-1です。男性は高年齢層ほど専門職と管理職の割合が大きくなり、最高年齢層ではそれぞれ4割強、4割弱を占めています。

 逆に若年層ほど技術職と事務職が多くなります。

 女性では高年齢層ほど顕著に専門職が多く、最高年齢層の回答者では4人に3人までを占めます。若年層では事務職が多くなります。男性との違いは、高年齢層では管理職が少なく、若年層では技術職が少ないことです。

東大OB2437人に聞いた「東大卒の学歴は役に立ってますか?」→4割が「NO」の理由とは同書より転載 拡大画像表示

金、地位、名誉のどれかをつかむ
東大卒の専門職エリートたち

 では、東大卒業者の中でかなりの割合を占めている「専門職」とは、具体的にはどのような仕事でしょうか。

 自身の現職を「専門職」と回答した人たちが、仕事内容を記述してくれた結果を分類すると、約半数が「研究者、大学教員」、1割強が会計士やコンサルタントなどの「ビジネス系専門職」、約1割が「医師」、1割弱が「弁護士」、5%が学校教員や塾講師などの「教育系専門職」という結果でした。

 理系に限れば「研究者、大学教員」が6割を占め、逆に文系では「ビジネス系専門職」と「弁護士」がそれぞれ2割以上と多くなります。学部卒の専門職は3人に1人が「ビジネス系専門職」ですが、博士では8割弱が「研究者、大学教員」です。

 東京大学が総合大学であることを反映して、「研究者、大学教員」が専門とする分野も、人文系、社会科学系、自然科学系という形でバラエティに富んでいます。