(私)「燃えるゴミ、まとめておいて」
(夫)「後でやっておくよ」
(私)「後じゃなくて、今やってよ」
(夫)「(ゴミは後でまた出るんだから、今やったら二度手間でしょうが……。なぜ学ばないのだろう。ハァ)」
夫がなかなか動かないので、前倒し派の私が先立ってあれこれと行動することもあります。タスク完了までのスピードだけをみれば私の方が合理的かもしれませんが、過度な前倒しに伴うリスクや失敗をふまえれば、結果として夫のやり方の方が合理的で仕事の質が高いこともよくあります。
職場でも、似たような事態が発生していることでしょう。社会生活における仕事は、チームで進めることが多いですね。学生の方も、グループで課題や研究に取り組む機会があるでしょう。そして、グループでの仕事においてトラブルの火種となり得るのが、タスクマネジメントの不一致です。
たとえば、ある人はこの手順でタスクにとりかかるのに、別の人は反対の手順でとりかかるというとき、コミュニケーションが十分でないと「あの人の担当するタスクが遅れているせいでこちらの作業に支障が出ている」などの不満が発生し、その場の空気も全体としての仕事の効率も悪くなってしまいがちです。
タスクマネジメントにはその人なりのやり方があり、多様であることが一般的ですので、作業をはじめる前の十分なコミュニケーションが不可欠です。具体的には、先延ばしをしがちな人、前倒しをしがちな人、それぞれの特徴を互いに確認し、ポイントポイントでふり返りを行い、互いのタスクマネジメント情報を共有していくことです。
他者が動きやすいように、そして自分も仕事を進めやすいようにするために、お互いの仕事の進め方を見つめ直すことが大切なのです。