先に悪い話をしてしまうと、現代の社会構造としてはそのようなブランド大学に入ることができなかった場合、収入の低い「正規労働者層」に固定されるか、ないしはドロップアウトする形で「アンダークラス」と呼ばれるさらに生活が不安定な層に陥るリスクがあるとされます。
ではこういった考え方と対立するイデオロギーである「学歴不要論」は現代社会では通用しないのでしょうか?ここからは「学歴不要論」も現代社会ではアリだという話をしたいと思います。
階級間の移動に学歴の壁
下剋上は可能か?
実はAIが指摘する「平成と令和での社会構造の違い」がもうひとつあります。社会階級論で「旧中間層」と呼ばれるひとたちがいます。これは日本人のおよそ13%、労働人口で言えば800万人ぐらいに相当します。
古い分類ではこの階層はいわゆる自営業です。家族で昔から小売店や飲食店を営んでいたり、フリーのデザイナーや職人として働いていたり。収入はピンキリとはいえ、ある程度成功していれば中間層としての生活が成り立っていました。

以前はこの層で高収入になる人は稀でした。例外は開業医で、それ以外のケースでは、自営業としての生活で一生を終えるのが典型的なこの階層の位置づけでした。
ところが現在、分類としては自営業ですが、そこから階層の頂点である人口の4%の資本家階級、言い換えるとエリート層にのし上がる道が生まれています。
わかりやすい道筋としては、ITに関心を持ち、SNSを始め、偶然ではなく論理的にフォロワー数を増やし、インフルエンサーとして生計が立つようになり、安定して年収が2000万円を超えるようなひとたちが生まれている。これが新しいキャリアステップのひとつの具体例です。