
元Fリーガーであり現在はメンタルスキルコーチの著者が、「自信を育てる」方法を解説する。マイナス感情をプラス感情に変えて積み上げた自信は、どんな状況でも簡単には崩れない。スポーツマンもビジネスマンも、ぜひとも築きたいマインドだ。※本稿は、清水利生『あなたの本気を結果に導くスポーツメンタルスキル』(東洋館出版社)の一部を抜粋・編集したものです。
自信は「できごと+感情」の
セットで形成される
「自信」は、脳の中でどのようにして形成されるのでしょうか?
ある選手が、試合でなかなか自信を持ってプレーできていないというケースがありました。「周りの選手に気を遣ってしまう」「一緒にプレーしている選手からの要求が高く自信がない」という状況でした。彼は自信をなくして自分の「ダメなとこ探し」をしながら、試合をしていました。
うまくいっていないことばかりに敏感になっている状態で、たとえ自分にとってポジティブなプレーがあったとしても、なかなか自分を認められないメンタリティに陥ってしまっていました。
これは、「カラーバス効果」という心理的な現象によるものです。赤いスニーカーがほしいと思っていると、町でスニーカーを履いている人ばかりが目に入ってくるという経験をしたことがある人もいるのではないでしょうか。この効果によって、うまくいっていないことばかりが目につき、試合中に自信を失う方向へ導かれてしまうのです。
そもそも人間の自信は、「できごと+感情」がセットになってできています。
プレーする→プラス感情が動く→自信が育つ
逆に、
プレーする→マイナス感情が動く→自信を失う