ボーナス型の自信は、「結果」「人からの評価」でつくられるもの。

 積み立て型の自信は、「自分がこれまで取り組んできたこと」や、「努力してきたこと」が支えになってつくられるものです。

 過去にレギュラーとして試合に出場し活躍する機会が多かった選手が、試合のメンバーにすら入れなくなっていくと、自信を大きく失ってしまうことがあります。

 レギュラーで試合に出場して育った自信は、「結果」「評価」で得たもの。「ボーナス型」の自信と言えます。ボーナス型で自信を得てきた選手は、出場機会が失われて、人から評価されなくなると、「自分の価値がないんじゃないか?」と、自信が急激に低下してしまいます。

 そうなると、「監督が良くない」「誰も評価してくれない」など、外に目が向くようになり、自分を変えることよりも、環境を変えることに思考が行きがちになってしまいます。

 確かに、スポーツの世界では指導者(監督、コーチ)による影響は大きいので、環境の影響は否定しません。しかし、それは選手にはコントロールできないことです。自分が置かれている環境の中で、どのように変化させていけるかを考えるほうが、建設的な思考と言えます。

人から評価されず自信を失ったら
「自分軸評価」に変えればいい

 選手は試合に出られなくなれば、自信を失うことも起こり得るでしょう。そんなときにおすすめするのが「自分軸評価」に戻すというメンタルスキルです。

 どんな選手でも、「試合に出たい」「試合で結果を出したい」という気持ちが強くなるほど、人の評価に意識が向きやすくなることがあります。評価されていない自分に対しても、否定的なメンタリティとなり、より自信を失ってしまうケースです。

 中には人から評価されないことで「自分の価値なんかないんだ」とまで、自信を失ってしまう人も見てきました。

 このように評価による自信喪失に陥っている場合、「自分軸評価」に変えることをおすすめしています。それは、「ボーナス型」から、「積み立て型」に意識を切り替えるということです。