「せっかく“いい会社”のはずなのに、毎日ぜんぜん楽しくない…」
あなたは今の職場で、「うまく言葉にならない“悩み”」を感じたことはないだろうか。「この会社で一生働くなんて無理…」「でも、他に“やりたいこと”もない…」「だから、しぶしぶ働いている…」そんな日々に「このままでいいのか?」と不安になったことも、一度ではないはず。
こんな“うまく言葉にできないモヤモヤ”を「見事に“言語化”してくれた!!」と話題なのが、新刊『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』だ。各所から共感が殺到している本書の内容に沿って、今回は「キャリアのモヤモヤ」の正体について解説する。

「高学歴なのに活躍できない人」の致命的な1つの特徴とはPhoto: Adobe Stock

「消去法で進む人生」が、“自分の軸”を曖昧にする

「安定している」「潰しが効く」「選択肢が広がる」。
どれも正論であり、説明もつく。周囲の評価も高い。

だが――選んだ理由を問われたとき、ふと、言葉に詰まる。
「何を選んだか」は明確なのに、「なぜ選んだか」がうまく語れない。

それは、「不正解を避ける」ことに最適化された思考の副作用だ。
正しさを重ねるほどに、問いは遠ざかっていく。

保守性は、時に人生から“余白”を奪ってしまう

優秀な人ほど、リスクが見える。
だからこそ、失敗の可能性を潰すことに――知性を使ってしまう。

これは高学歴な人、”優秀な人”に多い特徴だ。

その慎重さが、「もっとも合理的な道」を積み上げていく一方で、人生から“遊び”や“寄り道”が、少しずつ削ぎ落とされていく。

けれど、納得は計算ではなく、“揺らぎ”の中からしか生まれない。

選ばなかった道への想像力なしに、選んだ道に、本当の満足は宿らない。

「期待される道」を歩くことは、決して間違いではない。
けれど――その道を“続ける理由”が自分の中にないまま走り続けていると、いつか、ふと足が止まる瞬間がやってくる。

(本記事は『「いい会社」のはずなのに、今日もモヤモヤ働いてる』の一部を編集・加筆・調整した原稿です)